これまでのDX審査支払機構のあゆみ
令和7年12月5日、支払基金を、診療報酬の審査支払と医療DXの運営母体の双方を担う法人として改組する内容を含む、「医療法等の一部を改正する法律」が国会で成立し、同年12日に公布されました。
これにより、社会保険診療報酬支払基金は、令和8年10月1日医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(DX審査支払機構)へ改組しました。
本ページでは、支払基金の創設からDX審査支払機構の発足までの主な沿革とあゆみを紹介します。
- 1948–1980|支払基金の創設から支払基金業務の拡充期(昭和23年~)
- 1990–1999|医療保険制度改革と新たなシステム導入期(平成2年~平成11年)
- 2000–2010|民間法人化のスタートとデジタル化(平成12年~平成22年)
- 2011–2020|支払基金改革の推進とデジタル化(平成23年~令和2年)
- 2021–2026|DX・改組・新たな役割へ(令和3年~令和8年)
2021–2026|DX・改組・新たな役割へ(令和3年~令和8年)

令和8年10月1日新機構発足式
令和7年2月支払基金の組織改編を含む、「医療法等の一部を改正する法律案」が国会に提出され、同年12月5日国会で成立、12日に公布されました。
支払基金は、令和8年10月1日より、医療情報基盤・診療報酬審査支払機構へ名称を変更し、診療報酬の審査支払と医療DXを推進するための中心的役割を担う組織としてスタートしました。
| 年月 | 主なあゆみ |
|---|---|
| 令和3年3月 | 審査支払機能に関する改革工程表を策定 |
| 4月 | |
| 9月 | 既存の支部ごとに設定したコンピュータチェックルールをすべて本部に集約又は廃止 |
| 10月 | オンライン資格確認の本格運用を開始 |
| 令和4年1月 | 連結情報提供業務の開始 |
| 10月 | 審査事務集約による全国統一的な業務実施体制を構築 |
| 令和5年1月 | 電子処方箋管理サービスの運用開始 |
| 4月 | 手数料の階層化を実現 |
| 9月 | 中期財政運営検討委員会の設置 |
| 12月 | 支払基金のAIシステムを「RECAI」と命名 |
| 令和6年4月 | キャリアパス制度運用開始 |
| 7月 | 支払基金HPリニューアル |
| 12月 | 訪問看護ステーションのオンライン資格確認に義務化 |
| 令和7年9月 | 審査支払システムの共同開発の基本方針を策定 |
| 12月 | 支払基金を診療報酬の審査支払と医療DXの運営母体の双方を担う法人として改組する内容を含む、「医療法等の一部を改正する法律」が国会で成立 |
| 令和8年9月 | 支払基金本部事務所を新橋から豊洲へ移転 |
| 10月 | 組織を充実するとともに名称を「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構」へ変更 |
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2011–2020|支払基金改革の推進とデジタル化(平成23年~)
医療保険制度の充実・進展とともに支払基金の取扱業務は拡大し、今日では、被用者のための医療保険(被用者保険)、公費負担の諸制度に係る診療報酬の審査・支払業務のほか、高齢者医療制度・介護保険における保険者との財政調整業務や医療保険者等向け中間サーバーの運営を行う社会保障・税番号制度関係業務等に大きな役割を果たしてきました。
平成21年11月11日の行政刷新会議「事業仕分け」の評価結果において、「レセプト査定率と手数料を連動」、「国保連・支払基金の統合」等について、見直しを行うものとされた。この評価結果を受け、厚生労働省において審査支払機関の在り方を組織及び業務の両面で総合的に検討するため、審査支払機関である支払基金及び国民健康保険団体連合会のほか、保険者、診療担当者及び有識者の参加を得た「審査支払機関の在り方に関する検討会」(以下、「在り方検討会」という。)が平成22年4月に設置され、検討が進められた。
規制改革会議(平成28年9月から規制改革推進会議)の健康・医療ワーキング・グループは、平成27年11月から28年1月の間に、健康保険組合連合会、支払基金、日本医師会、厚生労働省から「診療報酬の審査の効率化と統一性の確保」についてヒアリングを実施した。
| 年月 | 主なあゆみ |
|---|---|
| 平成23年1月 | 「支払基金サービス向上計画」を策定・公表 |
| 4月 | 「人材育成基本方針」を策定 |
| 10月 | オンラインによる請求前資格確認を開始 |
| 平成24年1月 | 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法による給付金等の支給業務を開始 |
| 3月 | 電子レセプトの突合点検・縦覧点検を開始 |
| 平成28年4月 | すべての紙レセプトを画像化の上、保険者に画像データとして請求を開始 |
| 6月 | 「今日における審査支払業務のあるべき姿と社会保険診療報酬支払基金改革について」を公表 |
| 平成29年4月 | 支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)をホ-ムペジにて公表 |
| 7月 | 「 「 |
| 11月 | 医療保険者等向け中間サーバー等の本格運用開始 |
| 平成30年3月 | 「 |
平成30年6月 |
審査事務集約に向けた実証テストを実施 (参考) |
| 令和2年1月 | 医療機関等情報化補助業務の取扱いを開始 |
| 3月 |
|
| 10月 | 保健医療情報関連業務の取扱いを開始 |
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2000–2010|民間法人化のスタートとデジタル化(平成12年~)
レセプト電算処理システムの稼働
行政改革や医療保険制度改革の議論の中、レセプトの品質保証として「レセプトへの信頼性の確保」、「業務の増大・複雑化への対応」及び「業務精度の均一化」の3つを課題とし、課題への当面の対応として「審査の充実」、「効率的な業務処理の推進」及び「情報の把握・提供と活用」並びに「レセプト電算処理システムの推進」について取組みが展開された。特に、審査の充実は重要な課題であり、レセプトの品質保証を示す指標の改善を目指した審査充実年次計画に取り組むところとなった。
平成11年4月、医療事務電算処理推進事業を活用してレセプト電算処理システムをはじめ既存のシステムが再構築され、新システム(医療事務電算システム)の下で支払基金業務全般にわたる整合性のある電算化が図られた。また、既存のシステムが抱えていた機器の老朽化等の問題が一挙に解消されることともなった。医療事務電算処理推進事業により機器配備等、インフラ整備を行ったことに伴い、平成12年4月、支払基金が保有する医療事務電算システムの安定稼働及び維持を図るため、「医療事務電算システム管理要綱」を制定するとともに、個人情報の保護、不正アクセス、情報の流失防止等を図るため「データ保護管理規程」等の改正を行った。平成16年4月、支払基金の情報資産の保護に必要な情報セキュリティを確保・維持し、情報資産の適切な管理に資するためにセキュリティの対象範囲や基本的な組織体制等を定めた「情報セキュリティポリシー」を策定した。
レセプト電算処理システムについては、医療保険事務の合理化、効率化を図る観点からこのシステムの積極的な推進を図るため、各支部への関係機器の整備が国庫補助により行われ、平成11年4月からは全国各支部での磁気媒体の受入体制が整うこととなった。
特殊法人等改革関連法が平成14年12月成立し、支払基金は15年10月1日をもって特別の法律により設立される民間法人として新たな第一歩を踏み出すこととなった。基金法の改正は、基本金の廃止や国の規制の緩和など、民間法人の要件に合致するよう、所要の改正を行ったもので、主な改正点は、・基本金に関する規定の廃止・役員及び審査委員の選任規定の変更・業務範囲に「基金の設立目的を達成するための必要な業務」の追加・起債禁止規定の削除である。
| 年月 | 主なあゆみ |
|---|---|
| 平成11年6月 | 医療費助成事業の審査支払業務の受託を開始 |
| 平成12年4月 | 介護保険関係業務の取扱いを開始 |
| 平成14年11月 | レセプト電算処理医科システムにおいて画面による審査開始 |
| 平成15年1月 | レセプト電算処理医科システムが全国において本格稼動(調剤システムは2月本格稼動) |
| 10年 | 支払基金が民間法人として新たにスタート(10月1日) |
| 平成16年4月 | 社会保険診療報酬支払基金情報セキュリティポリシーを策定 |
| 6月 | レセプト電算処理DPCシステムにおける画面審査の開始 |
| 平成17年4月 | 審査情報提供事例を公表 |
| 平成18年4月 | 医療機関等のオンライン請求を開始 レセプト電子データ提供事業として希望する保険者に対し画像・テキストデータの提供を開始 |
| 平成19年7月 | 保険者へのオンライン請求を開始 |
| 平成20年4月 | 特定健診等に係る費用の決済代行業務を開始 後期高齢者医療広域連合に提供する被扶養者情報提供業務を開始 |
| 平成21年2月 | レセプト電算処理DPCシステムにおける画面審査を開始 |
| 10月 | レセプト電算処理歯科システムにおける画面審査を開始 |
| 11月 | 出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度の実施に伴う業務処理を開始 |
| 平成22年5月 | 「社会保険診療報酬支払基金基本理念」「社会保険診療報酬支払基金職員行動指針」を策定 |
| 6月 | オンライン請求の医療機関、薬局を対象に振込額明細データの提供を開始 |
| 7月 | レセプト電算処理再審査システムにおけるオンラインによる再審査等請求の受付を開始 |
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1990–1999|医療保険制度改革と新たなシステム導入期(平成2年~)

平成6年 レセプトOCR処理システムの導入
医療保険制度を取り巻く環境は一段と厳しさを増し、特に支払基金における審査の適正・充実について関係方面から強い要請があることを踏まえ、審査体制の充実並びに重点審査対象範囲の拡充が図られた。
平成7年に設置された審査に関する支部間差異解消のための検討委員会は、かねてから支払基金にとって懸案となっていた審査に関する支部間差異を解決する一つの手段として、その具体的事案についての検討、協議等を通じて差異の解消を図ることを目的とするもので、今日に至るまで審査の適正・充実を確保すべく努力が重ねられた。
支払基金の業務処理のうち、計算業務については段階的に機械処理に移行し、昭和63年3月に全面機械化したところであったが、手作業で処理しているレセプトの保険者別分類作業及び入力(加算)業務について、その機械化を積極的に推進し一層の効率化を図る必要から種々研究・検討を重ねた。
その結果、レセプトOCR処理システムとして平成6年4月、福井・香川両基金支部において試行を開始し、以来11年度までに順次全基金支部への機器の配置を終え、運用を開始した。
また、再審査等の申出の質的、量的変化に対応するため、再審査処理が「審査結果の請求・支払調整業務」と「処理結果情報の分析・活用業務」の2つの性格を有することを考慮して、再審査処理全体のシステム化に取り組んだ。この結果、平成8年4月から再審査等精算処理システムが、平成9年10月からは再審査等情報活用システムがそれぞれ運用を開始した。
医療保険制度の抜本改革をめぐる一連の論議の中で、審査支払機関の在り方について高い関心が集まるようになり、支払基金がマスコミに登場する機会が急増しただけでなく、国会や政府与党から支払基金の業務内容を直接説明するよう求められる状況になった。
| 年月 | 主なあゆみ |
|---|---|
| 平成3年10月 | 特定の医療機関を対象としたレセプト電算処理システムのパイロットスタディを開始 |
| 平成6年4月 | 福井・香川支部にレセプトOCR処理システムを導入(以降全支部に配置) |
| 11月 | 訪問看護療養費・入院時食事療養費の審査支払業務の取扱いを開始 |
| 平成7年8月 | 審査に関する支部間差異解消のための検討委員会を設置 |
| 平成9年10月 | 地域指定でレセプト電算処理医科システムが本格稼動 |
| 平成11年4月 | 審査充実3か年計画を策定(第1次~第3次まで実施) |
| 6月 | 医療費助成事業の審査支払業務の受託を開始 |
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1948–1980|支払基金の創設から支払基金業務の拡充期(昭和23年~)

設立当時の審査事務風景
わが国の健康保険制度は昭和2年に創設されましたが、当時の疾病又は負傷に対する療養の給付は、いわゆる現物給付を原則とし、その診療報酬は保険者と日本医師会、日本歯科医師会との診療契約により支払われていました。
ところが、昭和22年11月にそれまで医療費の審査・支払を行ってきた両医師会が解散となったため、保険診療を確保するための対応策が必要となり、昭和23年2月に暫定措置として保険医指導委員会が設置され、保険医の指導と診療報酬請求書の審査を行うこととなりました。また、支払事務は、政府管掌分は社会保険協会が、組合管掌分は健康保険組合連合会支部が行うこととされました。
しかし、保険医指導委員会や社会保険協会の法的責任が明確ではないこと、支払遅延が深刻化したことなどから、審査・支払を一元的に行う機関の創設が必要となり、昭和23年の第2回国会に「社会保険診療報酬支払基金法案」が提出され同年7月に成立しました。
こうして支払基金は昭和23年9月1日から業務を開始し、「全国の保険医療機関等から請求される診療報酬を審査したうえで、保険者ごとに取りまとめて請求し、医療機関へ支払う」という診療報酬の審査・支払が一元化されることとなりました。
| 年月 | 主なあゆみ |
|---|---|
| 昭和23年7月 | 社会保険診療報酬支払基金法公布 |
| 9月 | 健康保険法による診療報酬の審査・支払業務を開始 |
| 12月 | 審査委員会規程公布 |
| 昭和47年5月 | 沖縄県の復帰により、沖縄県基金事務所を開所 |
| 昭和51年11月 | 全支部において計算事務を機械処理へ |
| 昭和58年2月 | 老人保健関係業務の取扱いを開始 |
| 昭和59年10月 | 退職者医療関係業務の取扱いを開始 |



